1/01/2009

2009年のUSCPA

日本企業にも最初は任意適用ながら、必ずやIFRSを早期適用する企業が近い将来現れるはずです。日本の証券市場向けではありませんが、現にその準備に取り掛かっている企業が存在します。

その現実を前に、USCPAの位置づけは?日本の公認会計士試験の行方は?

USの試験も日本の試験もIFRSに切り替わるのは先の話でしょう。どちらの試験を受験しようとしているにしてもここ2年くらいで合格しておくのが試験変更を前にした混乱を回避する道です。

僕はUSCPAなので日本の試験のことはあまりここではしゃべらないことにします。気になる方は受験予備校などから最新の情報を入手してください。

USCPAの話に戻って、以前にも書きましたが、USCPA試験に合格しても日本の大手監査法人への就職・転職は極めて難しい狭き門です。これは日本の会計士試験合格者が増大していることからスタッフ1年生の採用が増え、USCPAを受け入れる余地はほとんどないといった状態だからです。どうしても監査法人で監査業務がやりたいということであれば、アメリカに飛ぶしかないのでしょうか。社会人経験が何年かあれば現地採用の可能性はあります。

実際に聞いた話では、収入を度外視してトレーニング期間ということでGuamの大手会計士事務所で日本人に門戸を開いているところがあるようです。アメリカ人も同様です。あくまで収入を度外視しての話です。年30,000ドルくらいの収入でしょうか。円高のせいか、ずいぶん安い印象ですが、現地では十分に暮らしていける収入だそうです。しかし、大変業務量は厳しいようです。とんでもないくらい働くようなことを聞きました。3年を経て、それからUS本土に転籍するなり、事業会社に転職するようです。

僕のように、すでに監査法人で働いている人たちはどうするのか。一部にはずっと監査業界にとどまると考えている人もいるようですが、僕が試験に合格する前に抱いていた印象と変わらず、たいていの人は監査法人の業務をトレーニングと考え、シニアスタッフになった後、監査法人を去るような雰囲気です。シニアスタッフになった時に、景気の動向が好転していれば、なおさら転職のチャンスは高まると思います。僕の周りにも昨年、景気が悪くなる前の上期に監査法人を去ったUSCPAが何人かいます。

将来監査法人に残るにせよ、去るにせよ、当然いる間は品質の高いサービスを提供し続ける必要があります。それができないならば、半強制的に退去です。

四半期開示が導入されて、忙しさが増したのかと思えば、現場のマンパワーが充実したせいか、それほど業務に忙殺されることもありません。スタッフのうちから年中残業漬けだと時間を作ってトレーニングの機会もなかなか作れませんが、僕はそうではないみたいです。

今年は将来への礎を築くべく2009年は英語力の向上と会計知識の研鑽に励みます。