12/30/2015

Social Media Followers

おそらく、私の知る限りで日本とアメリカのスポーツでのソーシャルメディアの使い方は大きく異なります。

12月14日発行のSports Business Journalにて2015年アメリカ各メジャースポーツのソーシャルメディアのフォロワー数のまとめがありました。

NBA
Facebook: 27.6M
Twitter: 18.1M
Instagram: 10.9M

NFL
Facebook: 12.6M
Twitter: 14.4M
Instagram: 4.7M

MLB
Facebook: 6.3M
Twitter: 5.3M
Instagram: 2.1M

NHL
Facebook: 3.9M
Twitter: 4.3M
Instagram: 1.7M

MLS
Facebook: 1.9M
Twitter: 1.5M
Instagram: 459K

数字が示す通り、NBAがチャンピオンです。

なぜアメリカのスポーツにとってソーシャルメディアは重要なのか。もちろん広告としての機能が考えられます。グッズやチケットの最新の販売状況を「すでに」ファンになっている人に伝えることができます。「すでに」と書きましたが、マーケティングでは新規の顧客を獲得するには既存の顧客を獲得するよりも何倍(たしか4倍)もの労力が必要になるとのことです。

ロイヤルカスタマーはたくさんのお金を自分の好きなチームのために惜しみなく使ってくれます。ソーシャルメディアの活用は何も、シーズン中のみに限りません。私たちのチームのこと忘れないでね、という意味もこめてシーズンオフにも情報は発信されます。

MLBの例でいうと、Washington Nationalsはプレーオフに進出することなく10月の上旬にシーズンを終えてしまいましたが、World Seriesが終了してリーグのMVPが発表されるとBryce HarperおめでとうとメッセージがFacebook上で踊りました。Instagramでも同様なこと投稿がありました。

https://www.instagram.com/nationals/

さて日本のプロスポーツチームはどうか。たしかにTwitterをうまくつかっているチームもあるようです。FacebookやInstagramでかっこいい投稿をもう少し増やしてもいいのかなという気がします。日本語のみならず、ほかの言語も混ぜれば(たとえば外国人選手の使用する言語で母国のファン等にリーチ)ファンベースは格段に増加する気がします。

12/28/2015

スーパーボウル観戦ツアー

NFL Japanのウェブページを見ていて、JTBがスーパーボウルの観戦ツアーを販売している広告に目がとまりました。

http://sports.jtb.co.jp/triwwwp/tours/view/506/bwt2015-superbowl

記念すべき50回目のスーパーボウル、観戦にはもってこいのアッパーエンドゾーンで、NFL JAPANのPRディレクターの解説までついているのが売りです。

そして日程があり、3泊5日の中身を確認。ふむふむ。

おひとりさま、998,000円。燃油サーチャージとかは含まれていないので、100万円は間違いなく超えます。

サンフランシスコでバス等の移動もついており、滞在に不自由はないでしょう。希少価値の高い、スーパーボウルのチケットを含むツアーですから、この値段設定はやむを得ないということでしょうか。

日本からの飛行機、ホテル、その他移動のコストを差し引くと、チケットの値段は60万円以上かとざっくり予想です。

12/27/2015

日本でNBAの試合を観るには

かなり前ですが、高校時代の友人(バスケ部)が熱心にNBAの試合をテレビで観戦している(たしかWOWOWで)という話をしていたのを思い出しました。

アメリカのメジャースポーツは現在ストリーミングで観戦することが可能というのをSports Mediaのクラスで触れたので、NBAをWOWOWで観戦することが果たして経済的なのか検討してみました。

まずはWOWOWから。
このブログを書いている時点においてもWOWOWでNBAの観戦は可能です。
http://www.wowow.co.jp/join/
インターネットからの申し込みだと加入月と翌月が税込み1,944円、それ以降は税込み2,484円です。毎週5試合を観られるらしいです。
端末からオンデマンドで観たりすることもできるのかもしれませんが、アメリカからはアクセスができないので確認ができませんでした。

ではNBAのサービスを利用するとどうなのか。
NBA League Passというのがあります。
http://www.nba.com/leaguepass/
NBA好きの人は当然のように知っているサービスなのでしょうか。私はここ数か月まで知りませんでした。

お値段はシーズンで169.99ドル。どの試合も見られます。応援するチームを一つに絞っているのであれば99.99ドルという選択肢もありです。

ちなみにアメリカ国内だとblack outにより地元チームの試合は観られません。地元でテレビ放送する試合の権利者の権利を保護しています。WashingtonであればWizardsの試合は観られません。

NBAは10月の下旬から翌年の5月末ころまでがシーズンということは約7か月、値段だけを考えるならWOWOWのほうが若干安いですが、NBA League Passは無制限に全部観られますから、たくさん観たいという人にはお勧めです。

端末ではなく、テレビで観たいという需要に対してはApple TVなんかが解決してくれます。

12/17/2015

Sponsorship

先日FIFA Club World Cup 2015に参戦している中国チームのニュースを見て大変驚きました。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASFK10H4I_Q5A211C1000000/

広州恒大がACLの決勝第2戦で、ユニフォームのスポンサーを東風日産から広州恒大のオーナー企業グループの保険会社にすり替えをしてしまいました。

ユニフォームの胸スポンサーといえば、袖や背中、パンツと比べて一番エクスポージャーの大きいスポンサーです。ニュースによれば、東風日産は2年契約で日本円で約19億円を支払っているそうです。

それを注目の集まるACLの決勝第2戦で、いくら注目が集まるからといって、新たに買収してグループに入った保険会社の新会社名を中国国内に浸透させたいからといって、胸スポンサーの名前をすり替えてしまうとは、個人的に衝撃を受けましたし、中国ビジネスが不可解なものと映りました。

現在行われているFIFA Club World Cup 2015では広州恒大は東風日産のロゴの入ったユニフォームを着て戦っているようですが、準決勝以降ではどのユニフォームなのか個人的には注目しています。

http://www.sankei.com/economy/news/151216/ecn1512160029-n1.html

産経に続報があり、東風日産が提訴に踏み切ったようです。ACL第2戦でユニフォームの胸スポンサーを変えたい旨を話あっていたようですが、実際のところ当然合意に至らず、「勝手に」ユニフォームをすり替えをしてしまったようで、試合直後に抗議を入れた状況からは、ACL決勝という大舞台でスポンサーの価値を大きく棄損していると言わざるをえません。

12/11/2015

チームプロジェクト

Financeなど一人でExcelをがつがつ操作する科目を除いて、ほぼすべてのクラスでチームプロジェクトというのが存在します。

たいていの場合は4人から5人でチームが構成され、チームのメンバーは教授があらかじめ決めている場合と、自分たちで作る場合があります。

なかにはチームワークは苦手と明らかに打ち明けてくるメンバーもいますが、その理由はスケジュールが自分でコントロールできないから、という理由でした。あるいはなかなかチームの意見が集約できないとか。確かに実際の仕事の場面でも複数のプロジェクトを抱えていればスケジュールの問題は起こりえます。たとえば、今彼はどんな仕事をどのようなタイムスケジュールで行っているかわからなければ、チームは仕事の割り振りがしづらいですよね。

ある日本人駐在員の海外での話です。レポートラインが2つあり、日系サービスの日本人上司とうまくいっていないケースがありました。彼はもう一つ駐在先で国際業務も抱えていました。国際業務に魅力を感じて駐在を志願したものの、不定期のチームミーティングがあり、その状況から、日系サービスの日本人上司は彼の日系サービスに対するコミットメントを高く評価できない状況にありました。ひらたく言えば、別のミーティングを理由に都合よく逃げているといえばいいでしょうか。

非常に優秀な人です。普段からうまく密にコミュニケーションをとっていれば上司の疑念はひょっとしたら避けられたかもしれません。

ごく当たり前のことですが、スケジュールを公開する。変更があれば、適時に更新する。基本です。

さて話は戻って学校でのチームプロジェクトです。プログラムの最後にはメンバーの評価をするpeer evaluationがあります。なかにはinternをやっているメンバーもいます。internが単位に加算されるためには週に20時間以上働かねばならず、学業の負担にもなります。しかし、これもプログラム修了後のフルタイムポジションを取るためです。

私はpeer evaluationは割と厳格に行います。厳しくつけたところでどれだけ成績に響くかわかりませんが、率直なフィードバックが学生、そしてプログラムの今後に活かされることを期待します。

タイムリーにメールの返信をしたか、デリバリーしたか、いろいろ判断基準がありますが、どれも仕事と同じです。仕事になると(たいていの場合)上司からの一方的な評価になりますが、チームのメンバーはほかに3人や4人います。誰か一人の主観的な意見に左右されず、うまく平準化されるので悪くない制度だと思います。

12/08/2015

MLBのストーブリーグ

つい先日前ジャイアンツの青木選手のSeattle Mariners入りが発表されました。すでに情報が出ていますが、全Marinersの岩隈選手はLos Angeles Dodgersと複数年契約を結ぶようです。

青木選手のMariners入りが確定した時点で私はMarinersの視点からは何が何でも岩隈選手との再契約は優先事項ではなくなったと思っていました。

なぜか。

Marinersのオーナーが任天堂というのは有名な話ですが、Marinersの本拠地Safeco Fieldで行われる公式戦のバックネット前広告は佐藤製薬であったり、その他日本企業であることが多いです(イニングごとに切り替わります)。球団にとってボールパーク内の広告は貴重な収入源ですから、球団は明らかに日本市場を向いているというのはわかります。

岩隈選手の前にもいくつもの日本人選手が在籍したMariners。イチロー選手、佐々木投手、長谷川投手。岩隈選手は先発投手ですから、登場するのは5日ごととかで、しかも必ずしも本拠地での登板とは限りません。もちろん生中継だけでなく、スポーツニュースにも流れますが、先発投手のエクスポージャーは頻繁ではありません。一方、これから入団する青木選手。レギュラーが獲れれば、毎日試合にでるわけで、スポーツニュースに打席のシーンが登場することも多くなるでしょう。エクスポージャーが増えれば、それだけ広告価値も高まり、広告収入の上昇も見込めます。

もちろんチームが勝つことは重要でしょう。現に、Marinersは何年もプレーオフから遠ざかっているため、地区優勝することを目指すなら戦力の充実は重要です。ただ、戦力を充実させていくためにはお金も必要で、その点でMarinersが絶えず日本市場も視野に入れて日本人選手を在籍させている、特に今回は野手の青木選手を獲得という点は見逃せません。