12/31/2007

×××基準による監査

今日はちょっと監査の話をします。

USGAASに基づく監査をSEC基準に基づく監査とかいいます。NYSEに上場していれば日本の企業であってもUSGAAPに則って財務諸表を作成して開示しているのが通例です。その代表的な企業はTOYOTAとかSONYだとかだと思います。両方とも製造業です。SONYのことを「金融業だ」なんていう人もいるかもしれませんが、とりあえずここではテレビとかを作っているSONYにしておいてください。

とにかく上記の企業なんかはUSGAAPで財務諸表を作成して開示をすればいいわけです。財務諸表を日本基準で参考のためにつくってはいないと思います(事実が違えば、その旨お伝えください)。でも業界の特性から、まず一度日本基準で財務諸表を作らないければならない業種もあります。銀行業です。特別な規制があるために、日本基準からUSGAAPに組み替えが必要です。それをConversionとかいいます。

Conversionでは必然的にそういった企業の会計監査をする監査人には両基準を理解していることが求められます。USCPAであろうと日本基準の理解が求められる場面の登場です。USCPAでそういった場面にあう可能性は非常に多いと思います。

簿記1級。日本の基準を理解していることを示す最低限の知識だと思って来年はこれに挑戦します。

2007年、当ブログをお読みいただきありがとうございました。

12/28/2007

小説 会計監査

今、この本を読んでいます。著者は元中央青山監査法人のパートナーです。

監査業界に身をおく者として、つい手にとって読んでみたくなるような内容だったので購入することにしました。

「小説」となっていますが、極めて実話に近い内容になっているのではないかと思ってしまう中身で、ひょっとしたら今後、本の内容をめぐって訴訟が起こるのではないかとはらはらしています。

たしかに舞台は「セントラル監査法人」で、新設の「あたら監査法人」やウォール街の「サティー」とかが登場していますが、容易に実名を言い当てることができる形になっています。

中央青山監査法人の業務停止が起きてからおよそ一年六ヶ月、元パートナーは実際に起こったことを「小説」という形で真実を語ろうとしたのかもしれません。

新聞報道に踊らされてしまった世論や僕なんかはもう一度真実を見つめ直したほうが良いと考えました。

12/24/2007

SOX Consulting

SOX. 監査法人は監査業務による報酬よりもSOXのコンサルティングをやるほうがパフォーマンスがいいなんて話を少し聞いたことがあります。SOXの方が確かに一時間当たりの報酬や、一月あたりの報酬が良く、その結果個人の給料も良いようです。

同僚からいっぱい稼ぎたかったらSOXやればいいじゃんなんて冗談を言われたりしますが、三点セットをずっとみてるのはつらくはないでしょうか。一週間集中的に見るとかじゃなくて、SOXの仕事をずっとやるというのは想像するとつらいです。

今が特需なのかもしれません。この流れが収まったらどうなるのかもわかりません。

監査業務をやる方もSOXは無視できません。内部統制監査への対応を考えると仕事量は増加の一途です。

12/23/2007

USCPA合格までの費用(まとめ)

以前、USCPA合格までにかかった費用をまとめるといったので今回はそれについて書いてみます。

このブログを書き始めたころにも細かく書いたことがあるので、今回は大雑把にまとめてみます。

受験予備校の費用:450,000円
受験対策テキスト(Bisk):38,000円
渡米航空券代(4往復):450,000円
受験滞在費用(4回分):150,000円(滞在日数やホテルの★の数によって大きく変化します。)
受験費用(NTS):150,000円(受験回数、為替レートによって大きく変わります。)

ここまでの金額を合計すると、1,238,000円です。

その他に日本国内及び米国内の移動費、食費、学歴審査費用、大学の取得単位証明書の発行、出願書類の発行、大使館での宣誓費用などを含めると1,500,000円から2,000,000円の範囲でおさまるといったところでしょうか。

大きな出費は特に目立ちますが、小さな出費の積み重ねが大きくなるのが特徴かもしれません。

追加取得単位が必要であればさらに200,000円以上がかかることが予想されます。追加取得単位を最小限に留めて合格し、あとでLicenseの取得を考えて単位の追加取得を考え始めれば初期投資を抑えることになります。でもたいていの日本人受験生の場合は、追加の会計単位を取得することで150単位の要件はクリアできるでしょう。

もちろん受験回数(渡米回数)を少なくできれば、出費も削減できます。受験回数は自分でコントロールできない側面もありますが、僕も4回も渡米することになるとは全く思っていませんでした。中には1回や2回の渡米で済んでしまう人もいるでしょうから、僕の4回というのは多い方です。

こんなところでしょうか。この投資に対するリターンを回収できるのかどうか、それは合格してからの勉強次第ということでしょう。繰り返し書いていますが、試験の合格は単なるスタート地点で、その後の方がもっと重要です。

これから受験を検討する人は参考にしてみて下さい。